第249話彼女には特別な手段がありますか

「来たのか!」

エミリーが部屋に足を踏み入れた途端、メイソンは上体を起こし、戸口の彼女を見た。

「はい!」

エミリーはまっすぐメイソンのほうへ歩み寄る。

ヴェーダも後に続いて入ってきた。

彼女が入ってきたのを見て、エミリーはメイソンの脈を取っている途中で、ふと手を止めた。

だがヴェーダは、すでにベッド脇に腰を下ろしている。

そのうえメイソンは苛立つ様子もなく、追い払おうともしない。むしろ世間話でもするように、エミリーと気軽に言葉を交わしていた。

メイソンはエミリーの家族のことまで尋ねはじめる始末だ。

ヴェーダは、まるで別世界に迷い込んだような気分だった。

メイソンはエミリー...

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